本記事では、電話に出られなかった際の丁寧なメール返信の書き方やテンプレをご紹介します。
相手別・英語対応・社内共有用の文例やおすすめの電話DXツールも網羅!
ビジネス電話に出られなかったとき、メール対応は必要?
取引先や顧客からの電話に出られなかった場合、「すぐに折り返さなければ…」と焦る方は多いでしょう。しかし実際には、折り返しの電話が難しい状況や、相手が忙しく電話に出られないケースも多々あります。そんなときに活用したいのが、不在着信に対するメール対応です。丁寧なメールを送ることで、ビジネスマナーを守りつつ、相手に配慮ある印象を残せます。
以下では、なぜメール対応が重要なのか、どのような効果があるのかを具体的に解説します。
なぜ不在着信後のメール対応が重要なのか
不在着信の後にメールを送る理由は、相手への誠実さや責任感を伝えるためです。電話はリアルタイムなコミュニケーション手段ですが、不在時に対応できなかった場合、そのまま放置すると「無視された」と誤解されることもあります。
とくにビジネスシーンでは、相手に“気づいていました”という意思表示をすることが信頼構築の第一歩。すぐに折り返せない状況であっても、簡潔で丁寧なメールを一本送るだけで、誠実な対応と受け取られます。
メール返信の有無で相手の印象は大きく変わる
電話に出られなかった後、何も連絡がないと「連絡を軽視されているのでは?」という印象を持たれかねません。逆に、短くても丁寧な返信メールが届けば、「ちゃんと対応してくれている」と安心感を与えることができます。
さらに、電話よりも記録が残るメールは、後からの確認や証拠としても有効です。特に初対面や関係性が浅い相手ほど、慎重な対応が求められます。小さな気配りが、次の信頼につながるので注意が必要です。
不在時に送るメールの基本マナーと注意点
不在着信に対するメールは、単なる連絡手段ではなく、ビジネスマナーや人柄が反映される大切なコミュニケーションです。たとえ一通の短いメールであっても、内容やタイミング、表現次第で相手の印象は大きく変わります。
ここでは、不在時にメールを送る際に押さえておきたいマナーと注意点を具体的にご紹介します。
返信のタイミングは「当日中」が基本
メールの返信は、できるだけ早い対応が鉄則です。特に不在着信に気づいている場合は、「すぐに折り返せないなら、せめてメールで一報を入れる」ことが相手への礼儀です。
理想は着信から30分〜1時間以内、遅くとも当日中の返信(一般的には17時~18時を期限とすることが多い)が望ましいです。返信が翌日以降になると、相手に不安や不満を与える可能性があります。「今すぐ折り返しできませんが、後ほどご連絡いたします」といった一文でも十分、誠意は伝わります。
件名の付け方で信頼感が変わる
ビジネスメールの件名は、相手が「内容をひと目で把握できる」ようにするのが基本です。不在着信の返信であれば、以下のような件名が効果的です。
- 【折り返しのご連絡】本日のお電話について
- 【ご連絡のお詫び】電話に出られず失礼いたしました
- 【不在連絡】○○(会社名)の○○です
重要なのは、「誰から何の件なのか」を明確にし、無用な不安を与えないことです。迷惑メールや重要でない連絡と誤解されないためにも、具体的で丁寧な件名を心がけましょう。
不在理由はどこまで書く?配慮のポイント
「会議中でした」「移動中で気づきませんでした」など、不在理由を書くかどうか迷う方も多いですが、相手への配慮が感じられる範囲で、簡潔に伝えるのがベストです。
たとえば、
- 「会議中につき電話に出られず申し訳ありませんでした。」
- 「移動中のため対応できず、失礼いたしました。」
といった表現であれば、相手も納得しやすくなります。言い訳に聞こえないように注意しつつ、真摯な姿勢を見せることが大切です。
相手別に使い分ける不在メールの例文
不在着信に対するメール対応では、相手との関係性に応じた文面の使い分けが重要です。丁寧すぎても堅苦しく、カジュアルすぎても失礼にあたる可能性があります。
ここでは、代表的な3つのケースごとに、すぐ使える例文をご紹介します。
取引先への丁寧な返信例(要折返し)
取引先との信頼関係を損なわないためにも、丁寧で誠実な表現を心がけましょう。特に要折返しの場合は、「対応の準備ができている」ことを伝える一文を加えると親切です。
例文
件名:お電話に出られず失礼いたしました
本文:
株式会社○○
〇〇様
お世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
先ほどはお電話をいただきながら、会議中のため出ることができず失礼いたしました。
こちらから折り返しお電話させていただきたく存じます。
本日〇時以降であれば対応可能ですので、ご都合の良いお時間がございましたらご教示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社△△
□□(フルネーム)
上司・社内関係者への連絡メールの文例
社内のやりとりでは、丁寧さとスピード感が求められます。気づいた時点で即時対応しつつ、簡潔で失礼のない表現を使いましょう。
例文
件名:不在着信について(ご連絡のお詫び)
本文:
〇〇部長
お疲れ様です、□□です。
先ほどお電話をいただいていたことに気づきました。
会議中のため応答できず、大変申し訳ありません。
改めてこちらからご連絡いたしますが、お急ぎの場合はメールにてご指示いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
□□(部署名)
初めての相手・営業先への印象を損ねないメール
初対面の相手への返信では、自己紹介とともに、誠実かつ礼儀正しい印象を与えることが大切です。失礼のない丁寧な文章を心がけましょう。
例文
件名:本日のお電話について(ご挨拶とお詫び)
本文:
〇〇様
突然のご連絡を失礼いたします。株式会社△△の□□と申します。
本日、お電話をいただいておりましたが、対応できず大変申し訳ございません。
ご連絡いただいた件につきまして、改めてお話を伺えればと思っております。
可能であれば、ご都合の良い時間帯をお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社△△
□□
シチュエーション別:すぐ使える不在メールテンプレート集
ビジネスシーンでは、不在の理由や相手との関係によって適切な対応が異なります。
ここでは、「折り返しが必要かどうか」「アポの調整があるか」など、よくある4つのシーン別にすぐ使えるテンプレートを紹介します。時間がないときでもコピペして使えるよう、汎用性の高い例文を用意しました。
折り返し電話が必要な場合
相手からの要件が不明な場合や、折り返しが明確に必要とされるときは、迅速かつ丁寧に対応する旨を明記しましょう。
テンプレート
件名:お電話いただきありがとうございました
本文:
〇〇様
お世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
本日はお電話をいただき、誠にありがとうございました。
あいにく所用のため電話に出ることができず、申し訳ございませんでした。
後ほど、こちらから改めてご連絡差し上げます。
もしご都合のよい時間帯がございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
折り返し不要な場合のスマートな伝え方
内容が把握できていて返信の必要がない場合でも、簡潔な返信を入れておくことで信頼感が生まれます。
テンプレート
件名:お電話ありがとうございました(ご返信不要です)
本文:
〇〇様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先ほどはお電話をいただき、ありがとうございました。
ご案内いただいた件につきまして、内容は確認済みでございますので、折り返しのご連絡は差し控えさせていただきます。
何かございましたら、改めてご連絡させていただきます。
引き続きよろしくお願いいたします。
アポイントの再調整を伝えるメール文例
相手からの着信で日程変更や確認が必要な場合は、すぐに調整案を提示し、先回りした対応が好印象につながります。
テンプレート
件名:お打ち合わせ日程の再調整について
本文:
〇〇様
お世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
先ほどはお電話をいただき、ありがとうございました。
本日予定しておりましたお打ち合わせにつきまして、日程の再調整をご希望とのこと、承知いたしました。
以下の候補日でいかがでしょうか。
・〇月△日(月)10:00〜
・〇月□日(火)14:00〜
ご都合のよいお時間をお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
長時間の不在中に着信があった場合の対応
休暇や外出などで長時間対応できなかった際は、その事情を簡潔に伝えたうえで丁寧にフォローする姿勢が大切です。
テンプレート
件名:不在中のお電話について(ご連絡のお詫び)
本文:
〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日長時間の外出につき、いただいたお電話に気づくのが遅くなり申し訳ございません。
ご連絡いただきました件につきまして、改めてお電話にてご対応させていただきたく存じます。
ご都合のよいタイミングをお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
社内で使えるメールテンプレートの共有と効率化
不在時のメール対応は、個人任せにすると表現やタイミングにばらつきが出がちです。特に社内の担当者が複数いる業務では、対応の質やスピードを標準化することが信頼維持のカギになります。
ここでは、テンプレートの社内共有や属人化を防ぐための工夫、そしてIVR(自動音声応答)との連携による業務効率化の方法をご紹介します。
業務マニュアルに入れるべきテンプレート例
不在時のメールテンプレートは、社内マニュアルに組み込むことで新人教育にも有効です。例えば以下のような項目をひとつのドキュメントにまとめておくと便利です。
- 【社外向け】折返しが必要な場合の文例
- 【社内向け】上司や他部署宛ての連絡テンプレート
- 【英語対応】グローバル宛てテンプレート(日本語訳付き)
- 【自動返信用】不在案内テンプレート(例:休暇・長期外出)
こうしたテンプレートをクラウド(GoogleドキュメントやNotionなど)に保存し、誰でも最新版にアクセスできるようにしておくことが重要です。
社員の対応を均一化するための文例集
メール対応の統一は、「社としての信頼感」を支える要素でもあります。特に取引先が複数の担当者とやり取りするような業務では、対応の文調がバラバラだと「誰が何をしているのか分かりにくい」という印象を与えかねません。
たとえば次のような表現を統一すると、社外に「一貫性」を感じてもらえます。
- 「○○の件、承知いたしました。」
- 「○○の件につきまして、改めてご連絡いたします。」
- 「お電話ありがとうございました。○○についてご返信申し上げます。」
定型句を統一し、文例集として共有することで、誰が対応しても同じ品質でメールが送れるようになります。
「IVR(自動音声応答)」との組み合わせ活用法
メール対応の効率化と並行して検討したいのが、電話対応の自動化=IVR(自動音声応答)の導入です。
- 不在時に自動音声で対応し、相手を待たせない
- 用件や発信者を分類できるため、メール返信の優先順位が明確になる
- 折返しが不要な案内は音声ガイダンスで完結できる
など、メールとの連携でさらに対応業務がスムーズになります。
IVR(自動音声応答)導入で電話対応の業務効率化を実現?
電話対応の業務効率を上げる手段として注目されているのがIVR(自動音声応答)システムです。不在時のメール対応は大切ですが、そもそも「電話を受ける」段階で業務が止まってしまうことに課題を感じている方も多いはず。
ここでは、不在対応と業務効率化を両立させる方法やおすすめのIVR(自動音声応答)ツールをご紹介します。
IVRとは?ビジネス電話の効率化に欠かせない理由
IVR(Interactive Voice Response)とは、あらかじめ設定された音声ガイダンスに従って、電話の発信者がプッシュ操作で適切な部門や担当者に自動で振り分けられるシステムです。
導入メリット
- オペレーターの対応件数が減り、業務効率化や精神衛生を保つことが出来る
- 間違い電話や不要な対応を大幅に削減することが可能に
- 24時間対応も可能になる(録音・通知機能つき)
たとえばこんな使い方
「商品についてのお問い合わせは1を、請求書については2を押してください」というガイダンスを用意し、該当部門へ自動で転送。必要に応じて録音対応も可能。
SUBLINE(サブライン)なら、不在時でも音声ガイダンスで信頼を落とさない!

SUBLINE(サブライン)は、かかってきた電話に対し自動音声ガイダンスで対応する仕組みを提供しています。たとえば「現在担当者が不在のため、後ほど折り返しご連絡いたします」といったメッセージを事前に設定しておくだけで、相手に不安を与えずに対応を完結できます。
このような対応により、「誰も電話に出ない」「何の案内もない」といったネガティブな印象を未然に防ぐことができます。また、あらかじめ用件を選択してもらうメニュー形式(例:1番は予約、2番はキャンセル )を導入すれば、後からメールで対応する際にも優先順位をつけやすくなります。
不在メールでやりがちなNG表現と改善例
丁寧に書いたつもりのメールでも、表現次第で「くどい」「曖昧」「責任回避」と受け取られてしまうことがあります。特に不在対応メールは、ちょっとした言い回しが相手の印象を左右するため注意が必要です。
ここでは、よくあるNG表現とその改善例をご紹介します。
「お忙しいところ申し訳ありませんが…」の使いすぎに注意
この表現は非常に丁寧ですが、頻繁に使いすぎると回りくどく、冗長に感じられることがあります。また、相手に“申し訳ない気持ち”を過度に押し付ける印象にもなりかねません。
NG例:
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
改善例:
恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。
→ 簡潔でも丁寧さは十分伝わります。
不自然な言い訳は逆効果に
「電話に出られなかった理由」を説明しようとして、必要以上に詳しく書きすぎると、かえって言い訳がましく感じられてしまいます。
NG例:
電車が混雑していたため、スマートフォンの電源が切れており…
改善例:
あいにく移動中につき、電話に出ることができませんでした。
→ 状況を簡潔に伝えればOKです。
カジュアルすぎる表現はマナー違反?
近年はビジネスメールもフランクになりつつありますが、特に取引先や目上の人には「ビジネス敬語」の基本を守ることが重要です。
NG例:
また連絡しますね〜
今は手が離せなかったので…
改善例:
改めてご連絡いたします。
所用につき応答できず、申し訳ございませんでした。
→ 文末の語調や語尾を整えるだけでも、ぐっと印象が良くなります。
よくある質問(FAQ)
電話したけど出なかったのでメールしますの敬語は?
例文:
先ほどはお電話を差し上げましたが、ご不在のようでしたので、メールにてご連絡させていただきました。
不在着信のメールの例文は?
例文:
本日〇時頃にお電話をいただいておりましたが、あいにく所用中で応答できず申し訳ございません。
改めてご連絡させていただきたく存じます。ご都合のよい時間帯があればご教示ください。
電話できなかった時のメール例文は?
例文:
お電話を差し上げたかったのですが、現在外出中のためご連絡が難しい状況です。
ご用件をメールでお伺いしてもよろしいでしょうか?
不在の連絡のメール例文は?
例文:
〇月〇日〜〇日まで出張のため、電話対応が難しい状況です。
急ぎのご用件はメールにてご連絡いただけますと幸いです。
相手からの着信に気づかずに遅れて返信する場合の文面は?
例文:
ご連絡に気づくのが遅くなり、申し訳ございませんでした。
本日中に折り返しご連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
SMSでの連絡はマナー違反?
ビジネスにおけるSMS(ショートメッセージ)での連絡は、緊急時や電話がつながらない場面で“やむを得ず使う手段”として許容されることもありますが、基本的にはメールが望ましいとされています。
SMSは文字数制限があり、署名や敬語表現も簡略になりがちなため、「失礼」と感じられるリスクがあることを認識しておく必要があります。
どうしてもSMSを使う場合は:
- 相手がスマートフォンであることを確認する
- 短くても敬意ある言葉遣いを意識する
- 本文に名乗りと用件を明記する
例文:
株式会社△△の□□です。先ほどはお電話いたしましたが、ご不在のようでした。メールでもご連絡差し上げております。何卒よろしくお願いいたします。
IVR導入でメール対応は不要になる?
IVR導入で初期対応が自動化されるため、緊急のメール返信が減る・優先順位が明確になるなどの効果はありますが、完全にメール対応が不要になるわけではありません。
SUBLINEのIVRを併用することで、「電話+メール」の最適な分担が可能となり、対応の効率化・属人化防止につながります。
PROFILE

-
株式会社インターパーク/SUBLINEプロジェクトリーダー・マーケティング担当
中途で株式会社インターパークに入社。
仕事で使う050電話アプリSUBLINE-サブライン-のカスタマーサポート担当としてアサイン。
カスタマーサポートを経て、現在は事業計画の立案からマーケティング担当として事業の推進・実行までを担当。
過去、学生時代には2年間の海外留学を経験。
最新の投稿
-
ワークスタイル2025年6月30日ビジネス電話に出られなかったときのメール例文集|失礼のない返信テンプレート&マナー解説
-
ワークスタイル2025年6月30日【実録】コールセンターのカスハラ事例と対策|録音・IVRで守る現場の安全とは?
-
セキュリティ2025年6月27日詐欺電話の番号を通報するには?相談窓口・ブロック対策を完全解説
-
セキュリティ2025年6月27日留守電に詐欺メッセージ?怪しい内容・番号の見分け方と安全な対策方法