本記事では、ドコモ法人携帯の料金プランや契約の流れ、注意点を解説します。代替えとしておすすめのIP電話サービスも紹介します。
法人携帯をドコモで契約する前に知っておくべきこと
法人携帯を導入する際、まず確認すべきは「法人契約と個人契約の違い」です。特にドコモの法人携帯は、業務効率やコスト削減に直結する多くのメリットがありますが、同時に特有の注意点も存在します。
ここでは、法人契約の基本と、個人契約との違い、そして導入時に押さえておくべきポイントを詳しく解説します。
法人契約と個人契約の違いとは?
ドコモの法人契約は、ビジネス利用を前提とした専用プランやサポートが整っており、個人契約とは明確に異なります。主な違いは以下のとおりです。
- 契約主体:法人契約では会社や団体が契約者となり、個人契約では名義人が本人となります。
- プラン内容:法人専用の料金プランや割引制度が用意されており、利用実態に合わせたカスタマイズが可能です。
- サポート体制:法人向けには専任の営業担当がつくことも多く、請求や回線管理、端末手配まで一括サポートが受けられます。
- 管理性・拡張性:複数回線の一括管理や利用状況の可視化ツールなど、管理面での強みがあります。
契約名義・請求先・支払い方法の違い
法人契約と個人契約では、契約・請求に関する仕組みにも明確な違いがあります。
- 契約名義:法人契約では「株式会社◯◯」などの法人名で契約し、複数の端末や番号を同一名義で管理できます。
- 請求先・支払い:法人契約では一括請求が基本。経理処理や精算作業が簡素化され、経費管理がしやすくなります。支払い方法は口座振替・請求書払いが一般的です。
- 社員の個人利用との区別:個人契約では社員が個人負担で契約するケースもありますが、法人契約であれば企業の名義で管理・制御ができるため、情報漏えいや業務外利用の抑制にもつながります。
法人契約のメリットとデメリット
メリット
- コスト管理がしやすい:一括請求により明細が整理され、部署別・社員別に利用状況を確認可能。
- 業務用ツールとの連携:MDM(モバイルデバイス管理)やビジネスチャット、社内クラウド連携など、法人用ならではの拡張性。
- 法人割引・キャンペーンの活用:長期契約や複数回線契約によって、個人契約よりも安価に利用できる場合が多い。
- サポート体制が充実:契約や機種変更、トラブル対応も専任担当や法人窓口でスピーディー。
デメリット
- 契約手続きが煩雑:登記簿謄本や印鑑証明など、契約に必要な書類が多く、審査にも時間がかかることがあります。
- 途中解約の条件が厳しいことも:法人契約プランによっては、違約金や契約期間の縛りがある場合があります。
- 担当者の異動・退職時の管理が必要:契約者情報の更新や引継ぎが必要になる場面もあります。
ドコモの法人携帯プランを徹底比較
ドコモでは法人向けに複数の料金プランやオプションがあり、企業の規模や利用目的に応じて選べるようになっています。
ここでは、主要なプランの現状、通話・データ通信の費用、法人限定の割引やキャンペーン情報を解説します。
主要プランの料金と特徴(5Gギガライト/ギガホ プレミア など)
ドコモの法人向けプランには、「ギガライト」「5Gギガライト」「ギガホ プレミア/5Gギガホ プレミア」など、個人向けプランと名称が共通のものもあります。ただし、プランによっては既に新規申込が終了していたり、法人専用の割引・特典が付きづらいものもあるため、最新状況を確認することが重要です。
- 5Gギガライト
データ使用量に応じて料金が段階的に変動するステップ型プランで、利用量が少ない部署や営業用端末などに向いています。たとえば、~1GBで3,465円(税込)、~7GBで6,765円(税込)という料金帯。法人契約の場合は、「ビジネスメンバーズ割」などを含めた割引が適用されることがあります。 - 5Gギガホ プレミア
かつてはデータ通信が実質的に無制限のプランとして提供され、月額7,315円(税込)という金額が表示されていましたが、2023年6月30日をもって新規申込受付が終了しています。既契約者は継続利用可能ですが、新しくこのプランを選ぶことはできません。 - 通話定額オプション(カケホーダイ系)
国内通話が定額になるオプションもあり、法人で必要であれば付けることが可能です(例:かけ放題、5分無料など)。 - 法人契約特典・割引
法人名義での契約では、複数回線の割引、支払い方法、法人メンバーシップ制度などによる割引が適用されるケースがあります。ただし、すべてのプランが割引対象というわけではなく、契約時期・端末・申込条件などで条件が異なります。
いずれも法人契約によって、「一括請求割引」や「法人割」が別途適用可能な場合があります。
通話オプション・データ通信の上限と費用感
法人利用では、通話とデータ通信のバランスを取ることがコスト管理でも重要です。
以下は、通話オプションとデータ利用量ごとの費用イメージ、および注意点となります。
- 通話オプション
- 「5分通話無料オプション」:880円(税込)/月。国内通話で1回あたり5分以内の発信が無料。5分を超えると超過分は30秒あたり22円。
- 「かけ放題オプション」:1,980円(税込)/月。国内通話が定額で使える。
データ通信の費用感(旧ギガライト/5Gギガライト系のステップ制プランを例に)- ~3GB:約4,565円
- ~5GB:約5,665円
- ~7GB:約6,765円
データをたくさん使う部署や月によって使用量が大きく変動する回線では、こういったステップ制プランだと「一段階上」の容量に入ると料金が跳ねることがあるので、無制限系/大容量プランなども検討の価値があります。
複数回線契約で使える割引制度
複数台を契約する法人には、次のような割引・制度があります。ただし、プランや契約時期によって適用可否が変わるので、社内での確認は必要となります。
- ビジネスシェアパック(旧シェアパック系プラン)
複数回線でデータ容量を共有できるプランです。過去には新規受付されていましたが、現在は多くのシェアパック系プランが新規申込みを終了しています。ただし、既に契約中の法人ではそのまま継続利用可能なケースがあります。 - 一括請求割引
複数拠点・複数回線を一つの請求書にまとめることができます。これにより、請求管理/経理の手間が減り、規模により割引率が上がるケースもあります。 - ずっとドコモ割プラス(長期利用特典)
契約年数やプラン、dポイントクラブのステージなどに応じて、パケットパックの定額料金からの割引、あるいはポイント還元が得られる制度です。ただし、「基本料金全体が割引対象」となるわけではなく、割引対象プランかどうか・ステージや契約内容の条件が決め手になります。 - キャンペーン・特典の併用の可能性
スマホ端末代の割引、乗り換え(MNP)特典、セット購入割引など、時期によっては様々なキャンペーンがあります。「どのキャンペーンがいつ・どの代理店で・どの条件で併用できるか」が異なるので、申し込み前に詳細を確認することが重要です。
法人向け限定のキャンペーン情報とは?
法人契約向けのキャンペーンは、時期・条件次第でかなりバリエーションがあります。
ここでは、代表例と誤解を招きやすいポイントを整理します。
- 乗り換え(MNP)関連の機種代割引
他社からドコモに乗り換える条件で、機種購入時に割引が入るキャンペーンがあります。ただし、割引額は機種・在庫・時期・法人名義かどうかなどで大きく変わります。 - 他社の解約違約金補助
契約切り替え時、他社サービスで発生した解約金の証明書提出などの条件を満たせば、一部をドコモが負担または還元するキャンペーンがある場合があります。 - 端末代の割引/キャンペーン価格(実質0円/1円など)
特定機種を対象に、代理店やオンラインショップで「端末代一括0円」「実質負担が非常に少ない」案件が出ることがあります。ただし、「在庫限り」「先着」「申込条件(MNP/指定プラン加入など)」が付くことが普通です。 - まとめ導入・複数サービスバンドル提案
通信回線・クラウドサービスなどをセットで導入する提案を受けるときに、トータルコストを抑えるための見積割引が相談できるケースがあります。ただし、「オフィスまるごとサポート」という名称が公式の特典名ではない可能性が高いです。
誤解しやすい/確認すべきポイント
- 「一括0円」「実質無料」は、“完全にコストゼロ”ではなく、別の条件(端末割賦・別料金プラン加入など)が絡むことが多い。
- キャンペーン対象機種が限定されていたり、在庫が少ないことがある。希望機種が対象かどうかを先に確認すること。
- 乗り換えやMNPなどは他社の解約金負担などを含めているが、「すべてを負担」ではないことが多い。補助額/上限があるケース多数。
- 代理店扱い/量販店扱いのキャンペーンは、ドコモ公式と条件が異なることがあるので、書面・見積もりで確認を。
法人契約でキャンペーンを活用するには、「いつ」「どの機種」「どのプラン」「どこで契約するか(直販か代理店か)」が非常に重要です。キャンペーンの宣伝文句だけで動くと、「思ったほど割引が少ない/条件が重い」という事態になりがちなので、契約前に細かく条件をチェックしましょう。
法人契約時の必要書類と契約の流れ
ドコモで法人携帯を契約するには、個人契約と異なり、いくつかの書類提出や審査が必要になります。スムーズな契約を進めるには、事前に必要書類を把握し、契約の流れを理解しておくことが大切です。
ここでは、契約までの手順と、よくある注意点について詳しくご説明します。
申し込みから開通までのステップ
法人契約における基本的な流れは、以下のようなステップで進行します。
- ヒアリング・見積もり依頼
まずは法人営業担当やドコモショップ法人窓口に連絡し、利用予定台数・用途・予算をもとに見積もりを取得します。 - 書類提出・契約申込
必要書類を準備し、指定の申込書類と合わせて提出します。 - 審査(1〜3営業日程度)
提出内容に基づいて、ドコモ側で審査が行われます。新設法人や個人事業主は、やや時間がかかる場合も。 - 契約締結・回線手配
審査通過後、契約が成立し、端末やSIMカードの手配に進みます。 - 納品・開通設定
端末が届いたら初期設定を行い、すぐに利用開始できます。オプションで設定代行を依頼することも可能です。
法人契約に必要な書類一覧(登記簿・印鑑証明など)
契約時に必要となる代表的な書類は以下の通りです。
※キャリアや契約内容によって異なる場合があります。
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書):発行から3ヶ月以内のもの
- 印鑑証明書(法人実印):発行から3ヶ月以内
- 本人確認書類(契約者担当者):運転免許証・マイナンバーカードなど
- 名刺または社員証(担当者が会社に所属していることを確認)
- 口座情報(引き落とし口座の通帳コピーやキャッシュカード)
新設法人や個人事業主の場合、追加で事業計画書や確定申告書の提出を求められることもあります。
よくあるトラブル・注意点とその対処法
法人携帯の契約には、いくつか注意すべきポイントがあります。事前に確認しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
- 審査落ちのケース
→ 資本金が極端に少ない、設立直後、黒字実績がない場合などは、審査通過が難しいことも。代理店経由で柔軟に対応してくれるケースもあります。 - 書類の不備で手続きがストップ
→ 登記簿や印鑑証明が期限切れだった、社名表記に揺れがあるなど。提出前に再確認を。 - 開通までの期間にラグがある
→ 審査〜納品までに時間がかかることもあるため、余裕をもってスケジュールを立てましょう。 - 退職者の端末や回線処理漏れ
→ 回線管理台帳などを活用し、常に現状を把握しておくことが大切です。
ドコモと他キャリア(au/ソフトバンク/楽天)の法人携帯比較
法人携帯を選ぶ際、ドコモだけでなく、au・ソフトバンク・楽天モバイルとの違いを知ることは非常に重要です。それぞれのキャリアに強みと弱みがあり、用途や業種によって最適な選択肢は異なります。
ここでは、通信品質、サポート体制、導入実績など、比較検討すべきポイントを整理して解説します。
通信エリア・速度の違い
通信の安定性は、業務用携帯にとって命綱。以下の点がキャリアごとの大きな特徴です。
ドコモ
- 日本全国における自社回線の基地局ネットワークが非常に広く、特に地方・山間部・離島でのエリアカバーに強みがあります。
- 通信速度・レスポンスも都市部から地方まで比較的安定しており、5Gの整備も進んでいます。
- 災害時の対応力や復旧体制が比較的しっかりしているという評価が多いですが、場所による差異があります。
au(KDDI)
- 都市部で高速通信を発揮するケースが多く、5Gエリアを積極的に拡大中。
- 通信速度・実効速度において、みんそく等の測定ではドコモに近い値を出している地域もあり、高速・安定の選択肢になります。
- ただし、利用場所(建物内部・地下・山間部など)によって速度・安定性に差が出ることがあります。
ソフトバンク
- 都市部・人口集中地域では高速通信と良好な安定性が見られ、夜間・混雑時間帯でも比較的良いパフォーマンスとの測定結果があります。
- 地方や電波が届きにくい場所では他キャリアと比べて電波が弱いことをユーザーが感じる場面もあります。5G展開も進んでおり、新しい帯域や基地局強化が進行中です。
楽天モバイル
- 自社回線エリアが急速に拡大しており、人口カバー率99%前後を達成してきているという報があり、以前より「エリアが限定的」という批判はやや改善されてきています。
- ただし、屋内・地下・山間部などでは自社回線の電波が弱い・届きにくいことがあるため、パートナー回線(主にau回線)に頼るエリアが未だ残ります。
- 価格は他キャリアよりリーズナブルで、コスト重視の法人には十分検討に値する選択肢です。速度やエリアの妥協が可能かどうかを、実際の使用場所で確認することが肝心です。
IP電話でコストをさらに削減
ドコモの法人携帯は通信品質・管理機能ともに優れていますが、「とにかくコストを抑えたい」「もっと柔軟に使いたい」という企業には、IP電話サービスの導入もおすすめです。特にテレワークや少人数チームでの利用において、高いコストパフォーマンスを発揮します。
その中でも、おすすめなのが050電話アプリSUBLINE(サブライン)です。
SUBLINE(サブライン)とは?スマホ1台で業務用電話を使えるIP電話

SUBLINE(サブライン)は、お手持ちのスマホにアプリをインストールするだけで、プライベート番号の他にもう一つ、仕事用の050電話番号が持てるサービスです。
個人のスマホにアプリを入れるだけなので、端末を新たに用意する必要がありません。
低コストかつ短期間で法人携帯を導入したい方に最適です。
また、1名から100名以上まで、企業規模問わず導入しやすいのも特徴です。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
公式サイト https://www.subline.jp/
よくある質問(FAQ)
ドコモで法人契約するメリットは?
ドコモの法人契約では、通信品質の高さに加え、複数回線の一括管理、法人専用プランや割引、MDMやクラウド連携などの管理機能が充実しています。専任営業やサポート体制もあり、導入後の安心感が強みです。
ドコモの法人契約は個人でもできますか?
法人契約は、法人登記のある企業や個人事業主(開業届を提出済み)であれば可能です。ただし、契約時には登記簿や開業届、本人確認書類などが必要になります。
法人携帯を契約するとどんなメリットがありますか?
コスト管理の効率化、一括請求、セキュリティ強化、業務用の通話・通信プランの柔軟性など、多くのビジネスメリットがあります。また、従業員の個人スマホを業務で使わせるリスクも回避できます。
なぜ法人携帯は個人より安いのですか?
法人契約は複数回線での契約を前提としているため、ボリュームディスカウントが効きやすくなっています。また、契約期間や支払い方法なども安定しているため、キャリア側としてもコスト優遇が可能になります。
法人契約中に社員が退職した場合の対応は?
退職者の回線は、ドコモの法人コンシェルサイトや窓口経由で簡単に解約・名義変更が可能です。利用中の端末を別の社員に再割当することもできます。回線管理台帳などで管理状況を常に把握しておくことが大切です。
ドコモの法人契約で海外ローミングは使える?
はい、法人契約でも海外ローミングは利用可能です。別途「WORLD WING」などのサービス加入が必要ですが、海外出張の多い企業では事前にローミングの料金設定を確認しておくと安心です。
IP電話と法人携帯の違いは?どちらを選ぶべき?
IP電話(例:SUBLINE)はインターネット回線を使って通話するため、コストが安く導入も容易です。一方、法人携帯はキャリアの通信網を使い、通信品質や管理機能で優位。
→コスト重視ならIP電話/信頼性重視なら法人携帯、という選び方が基本です。併用もおすすめです。


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PROFILE

-
株式会社インターパーク/SUBLINEプロジェクトリーダー・マーケティング担当
中途で株式会社インターパークに入社。
仕事で使う050電話アプリSUBLINE-サブライン-のカスタマーサポート担当としてアサイン。
カスタマーサポートを経て、現在は事業計画の立案からマーケティング担当として事業の推進・実行までを担当。
過去、学生時代には2年間の海外留学を経験。